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のれん生地8種に写真を染めてみた!

のれん生地8種に写真を染めてみた!

2024年12月10日

のれんの染め方には主に「昇華転写捺染」と「本染め」があります。

この二つの方法にはいくつもの違いがありますが、特に違うのは、「写真が再現できるかどうか」という点です。昇華転写捺染最大のメリットは、

写真や高精細な画像でも綺麗に染められる

という点だと、個人的には思います。
そのため、例えば商品やメニューの写真、風景や細かな模様などが含まれるデザインを再現する際には、この方法が非常に適しています。

その他の、本染めに対する昇華転写捺染の優位性は、こちらのページで詳しくご説明していますので、併せてご覧ください。
当サイトは、なぜ「本染め」ではなく「昇華転写捺染」なのか?
https://www.order-noren.com/support/shoukatensha/

そこで今回のブログは、その昇華転写捺染の写真の再現性に焦点を当てます。
具体的には、こちらの果物の写真を、当サイトでラインナップしている全8種類の生地に実際に染めて比べてみました。



それぞれの生地がどのように表現されるか、PC画面を通してですが、その違いをご確認いただくことができれば幸いです。

8種ののれん生地の写真の染まり具合を徹底検証!


それでは、当サイトが取り扱っている8種類ののれん生地それぞれの写真の表現力、再現力を順にご覧いただきます。生地の特徴についても併せてご紹介していますので、ご参考になさってください。


麻風スラブ


麻袋のような風合いがあり、麻のれんを作りたい方にお勧めの生地です。ご覧の通り目が粗いため、高精細な画像や写真を表現するには不向きです。麻風スラブは、生地の素材感を活かした、家紋やピクトグラムなどシンプルなデザインに適しています。

麻風スラブ
麻風スラブ

アップで見るとぼやけた感じになりがちで、細かい部分もほとんど飛んでしまいます。また、そもそも生地の色が白ではなく生成り色なので、薄い色は再現できません。写真を入れるには一番向かない生地と言ってもいいです。


麻風生平


麻風スラブに比べて目が細かく詰まっていますので、写真の再現性も比較的高めです。麻の風合いを生かしつつ、画像や写真の表現力も追求したい場合に適しています。

生平
生平

細部もしっかりと表現されており、再現性は麻風スラブより断然高いです。ただし麻風スラブ同様、生成り色なので生地より薄い色は再現できませんので、色の再現性を求める場合には向きません。


オニちりめん


絹織物の縮緬(ちりめん)に似せて織った、細かいシボが特徴的な光沢の美しい生地です。ただこの生地の象徴であるシボが邪魔をして、写真の鮮明さは少し劣ります。麻風スラブ同様、生地の素材感を全面に出すデザインの方がこの生地には向いています。

オニチリメン
オニチリメン

ただ、思ったより綺麗に画像が出ていました。ただし、メロンの網目の部分やミカンの凸凹したところなどは多少ぼやけています。


厚手スラブ


横方向にランダムに走る太い糸(紡ぎ)が特徴的な厚手の生地です。紡ぎの位置が不規則なため、唯一無二ののれんに仕上がります。

厚手スラブ
厚手スラブ

表面の紡ぎが邪魔をして細かい模様は少し見えにくくなります。それでも全体的な印象としては十分に写真の美しさを伝えることができます。生地の質感と写真の再現性をバランス良く兼ね備えています。


バンテン


落ち着いた風合いを持ち、当サイトでも特に人気のある生地です。目が細かく詰まっているため、写真の細部までしっかりと再現することができます。

バンテン
バンテン

アップで見ると、メロンの網目や細部の質感が鮮明に表現されており、美しい仕上がりになっています。また色がオフホワイトなのもこの生地の特徴で、そのため落ち着いた発色に見えます。


エステル葛城


斜めに織られた綾織りの生地で、元々の白色が美しい素材です。軽くて柔らかく、写真を表現するのに向いています。

葛城
葛城

素材の美しい白色が画像の色彩を鮮やかに引き立てています。メロンの網目やミカンのデコボコも綺麗に再現できています。


帆布


日除け幕にも使われる、厚手でしっかりした生地です。生地の元々の色は綺麗な白色で写真を表現するのにも向いています。

帆布
帆布

生地の元々の色が白色なので綺麗に写真の色が再現されています。メロンの網目も鮮明に染め上がっています。


撥水クロス


通常なら6営業日余分に掛かる撥水加工が元から施されている機能性生地です。平滑性の高い(目が細かくツルッとした)生地なので、写真は最も綺麗に表現されます。

撥水クロス
撥水クロス

平滑性が高い上に、発色もよく、おまけに少し光沢がある生地なので、写真は一番きれいに表現出来ているように感じました。メロンの網目の部分などは一番鮮明に再現されています。

のれんの生地見本帳を無料でご用意しています


ここまで、それぞれの生地の質感や写真の再現性を、言葉や画像で説明してきましたが、それだけでは分かりにくい部分もあろうかと思います。当然です。

そこで当サイトでは、ここまでご紹介してきたのれんの生地9種類(ターポリンを含む)を1冊に綴じた「生地見本帳」 を無料でご用意しています。

生地見本帳をご利用いただくメリット


・生地の質感や手触り、厚み、風合いを確認できる
・生地ごとの発色や透け具合、仕上がりのイメージが掴める
・ご希望色が指示できるので思っていた色ではなかったという間違いが防げる

のれん生地見本

ご覧のように、実際の生地に、45色の基本色と写真を染めたものです。無料で差し上げていますので、ご希望の方はお気軽にご請求ください。

生地見本帳請求ボタン

まとめ


今回、生地ごとに写真の再現性を比較してみて、個人的には「撥水クロス」が一番美しく、2番目に「エステル葛城」「帆布」が優れていると思いました。次いで「バンテン」「厚手スラブ」や「オニちりめん」「麻風生平」が続き、「麻風スラブ」に関しては、いかんせん目が粗いですので、こと写真のデザインには不向きであると結論付けました。

写真が主役ののれんを作りたい場合


写真に限らず、画像やデザイン細部の美しさを求めるなら「撥水クロス」「エステル葛城」「帆布」が最適です。商品写真や風景写真を使用したデザインに特にお勧めです。

雰囲気重視でのれんを作りたい場合


高精細な画像表現は必要なく、むしろ生地の質感を重視する場合には「麻風スラブ」「麻風生平」や「オニちりめん」「厚手スラブ」が魅力的な選択です。


当サイトでは、ご希望のサイズや生地を入力、選択いただくだけで自動で見積金額が出るようになっていますので、生地ごとに、簡単に見積金額を比較することができます。面倒な見積もり依頼はもちろん、会員登録も必要としませんので、お気軽に自動見積もりをご利用ください

こちらから簡単にお見積り・ご注文が可能です。


いかがでしたでしょうか。

生地ごとの写真の再現性を、なんとなくでもご理解いただけましたでしょうか?
上記でご案内しました通り、文章や画像だけでは分かりにくい部分は、実際の生地見本帳でご確認いただければ幸いです。

どのようなのれんを制作したいか、目的やデザインの方向性を明確にしたうえで、生地を選ぶ際の参考にしていただければと思います。

以上、オーダーのれんドットコムの福本でした。

【関連記事】
写真で映えさせる!催事のれんのデザイン
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記事を書いた人
福本のプロフィール
2005年にハクロマーク製作所へ入社。製造現場で7年、のぼり旗やのれんの製作に携わる。現在はオーダーのれんドットコムの店長として、お客様対応や問い合わせへの回答、在庫管理まで幅広い領域を担当。

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管理者:オーダーのれんドットコム店長@福本

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株式会社ハクロマーク製作所に勤務して18年。オーダーのれんドットコムの窓口業務の前は7年間、のぼりやのれん、旗などの製造に携わっていました。その経験や知識を活かし、現場出身ならではのわかりやすい説明と迅速な対応で、お客様が安心してご注文できるようナビゲートいたします。
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