教えて!Q&A
風で、のれんが棒に巻き付いてしまうのを軽減する方法を教えてください 。

お店の外にのれんを設置していると、強風が吹いたときに写真のようにのれんが棒に巻き付いてしまうことがあります。
こうなってしまうと、こだわって作ったデザインが見えなくなってしまいます。
「ここがどのような場所か」「何のお店なのか」を知らせるという、のれん本来の目的が果たせなくなり、認知の機会を逃してしまうのは非常にもったいないです。
これが何度も続くとその都度直しに行く手間も発生します。それだけでも少し憂うつな気持ちになってしまいますよね?
そこで、巻き付きを抑えるためにできる方法を2つご紹介します。
方法1|のれん下辺にロープを縫い込む「めくれ防止加工」
これからのれんを制作されるお客様には、当社の「めくれ防止加工」をお勧めします。
のれんの下の部分(下辺)にロープを縫い込み、裾に重さを持たせることでめくれ上がりにくくする加工です。
使用するのは『直径12mmのポリエステルロープ』。このロープを二重にし、重し代わりにします。ほどよい重さがありながらも、見た目はほとんど変わらず、めくれを防止することができます。
料金
| 追加加工費(ロープ代込み) | 1,200円/m |
|---|---|
| 計算例 | 横1,200mm×縦1,000mmののれんの場合 1.2m × 1,200円 = +1,440円 |
お客様の声
実際に「めくれ防止加工」でお作りいただいたお客様から、「効果があった!」という喜びのアンケートをいただいております。ぜひご覧ください。
千葉県野田市 JAPANESE DINNG ごえんや様からのお客様の声
方法2|沈子コード(鉛入りウェイトコード)を下辺に通す
「もうのれんは作ってしまった」という方の場合、わざわざ弊社に送ってロープを縫い込むのは現実的ではありません。
そこでお勧めしたいのが、沈子(ちんし)コード=鉛入りのウェイトコードを、のれんの下辺に通す方法です。
のれんの下辺は両サイドを閉じ縫いしていないため、細いものであればお客様ご自身で通していただくことができます。
重さの目安
沈子コードといっても、漁業用の網に使うもの等、種類は多岐にわたります。実際、10g/mのものから2000g/mのものまで幅広く存在します。今回当社で実験したのは次の2種類です。
- 『50g/m 』 『100g/m』
と言うのも、100g/mでも下辺を通すのにギリギリでしたので、これ以上重い(太い)ものになると通らない可能性があるからです。
沈子コードは楽天市場などでもご購入いただけますが、当社でも取り扱っております。
| 重さ | 値段 ※別途送料300円(ゆうパケットでお送りします) |
|---|---|
| 50g/m | 1mあたり800円 |
| 100g/m | 1mあたり1,000円 |

どれくらい効果があるの?(比較動画)

何も加工していないのれんと、上記の方法を施したのれんを比較した動画です。右側ののれんの下辺には、奥から『直径12mmのポリエステルロープ』『50g/m の沈子コード』『100g/m の沈子コード』が入っています。
ご覧いただくと、対策をしたほうがなびきにくいことがお分かりいただけるかと思います。やはり『100g/m の沈子コード』を入れた巾が最もなびきませんでした。
丈(縦)の短いのれんは生地が軽く、巻き上がりやすい傾向にあります。お困りのお客様は、ぜひこれらの方法をご検討ください。
「重りを入れるデメリット」
実は、これらの方法には欠点もあります。
重りが入っているため、くぐるときに当たると少し痛いという点です。
そのため、のれんを設置する場所によって判断されることをお勧めします。
| オススメできるケース | お客様がくぐらない、平均身長より高い位置に設置するのれん |
|---|---|
| あまり向かないケース | 平均身長よりも低く、お客様が頻繁に出入りする場所ののれん |
くぐる場所ののれんには「丈」と「生地」で対策を
お客様が頻繁に通る場所ののれんには、次の2つの工夫がおすすめです。
1. 丈を少し長めに作る
丈が長いと、風にあおられても棒に引っかかりにくくなります。
2. 重さのある生地を選ぶ
生地はお好みで選びたいところではありますが、帆布や厚手スラブのような重い生地は、麻風スラブなどの軽い生地に比べてめくれ上がりにくくなります。
当社で取り扱う生地のめくれにくさを計算したのが下のグラフです。
グラフから分かることは2つあります。
- ①軽い生地5種(麻風生平・撥水クロス・麻風スラブ・オニちりめん・エステル葛城)はほぼ横並びです。この範囲で生地を変えても、めくれにくさはほとんど変わりません。
- ②差が出るのは厚手スラブ・帆布への切り替えで、麻風生平と比べて約1.6倍の風に耐える計算になります。
ただし、軽い生地のままでも「めくれ防止加工」や「沈子コード」を足せば、帆布に変更するより大きな効果が得られます(たとえば麻風生平(150g/m²)に100g/mの沈子コードを入れた場合、丈1mののれんで約1.5倍、丈50cmなら約1.9倍となり、帆布への変更(1.61倍)を上回ります。)。生地はお好みで選び、風対策は加工でカバーする、という進め方も可能です。
【参考】耐えられる風速比について、計算の根拠を公開しています
本ページに掲載した「約1.5倍」「約1.6倍」といった数値は、以下の考え方で算出しています。
のれんは棒を支点に回転して吹き上がります。そのため、「風が回そうとする力」と「重さが引き戻す力」のつり合いで、めくれにくさが決まります。
裾の重りに「2」が付くのは、生地の重心が丈の半分の位置にあるのに対し、裾の重りは丈いっぱいの位置、つまり2倍のてこで効くためです。この式から、丈が短いのれんほど裾の重りがよく効くことも分かります。
グラフと表に掲載している数値は、この「めくれにくさ」が同じ値になるのに必要な風速の比です。風圧は風速の2乗に比例するため、耐えられる風速の比は、重さ(σ)の比の平方根になります。
本ページの倍率はすべてこの式で算出しています。
麻風生平(150g/m² = 0.15kg/m²)に、100g/mの沈子コードを丈1mののれんに入れた場合:
- σ = 0.15 + 2 × 0.1 ÷ 1.0 = 0.35[kg/m²]
- 風速比 = √(0.35 ÷ 0.15) ≒ 1.53倍
帆布(390g/m²)に変更した場合は、√(0.39 ÷ 0.15) ≒ 1.61倍となります。
幅が広いほど風を受けますが、同じ比率で生地の重さも増えるため、両者が打ち消し合います。そのため、めくれにくさは巾の広さに左右されません。裾の重りも「1mあたり何g」で決めれば、どの巾でも同じ効果が得られます。
同じ理由で、丈も「めくれ上がりやすさ」そのものには影響しません(風を受ける面積とモーメントの腕が、生地の重さと同じ比率で増えるため)。丈が効いてくるのは、裾の重りの効果(②の式)と、めくれた先で棒に巻き付くかどうかの部分です。
ここでの数値は、モーメントのつり合いから求めた相対比較のための理論値であり、「同じ振れ方をするのに必要な風速の比」を表しています。実際の巻き付きは突風や周囲の乱れによって起こるため、「風速○m/sまで耐える」といった絶対値ではありません。また、設置場所の実際の風速は地形や周囲の建物の影響を受けるため、気象台の観測値とは大きく異なる場合があります。
このほか、めくれ防止加工に使用する12mmロープのように太さのあるものは、重さに加えて下辺のコシ(曲げにくさ)でもめくれを抑えます。この効果は上記の計算には含まれていません。
いずれにしても、「どこに設置するのれんなのか」が判断のひとつの基準になります。設置場所をふまえたうえで、加工・丈・生地をご検討ください。
ご注文方法
「めくれ防止加工」はショッピングカートに対応しておりません。ご希望の場合は、その他ご要望欄に「めくれ防止加工希望」とご記入ください。
速やかに正しい金額をお知らせいたします。
沈子コードのみをご希望の場合は、お問い合わせフォームの「ご質問内容」のところに、重さのタイプとご希望の長さを書いて送信ください。すぐに計算書をお送りします。
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