オーダーのれんドットコムの嶋田です。
のれんにお勧めの和柄をご紹介するシリーズ。
今回の和柄は『菱(ひし)文様』です。
この記事を読めば、
・菱文様の定義
・菱文様の歴史
・菱文様のバリエーション
が分かります。
和柄はその豊かな歴史と意味合いを知れば知るほど、魅力的な伝統です。菱文様の意味を理解した上で、日常に伝統の一端を加えてみてはいかがでしょうか。
菱文様とは?その意味と歴史

菱餅でお馴染みの菱形(ひしがた)、またの名を斜方形(しゃほうけい)は、比較的身近にある形ですから、その名を知っている方がほとんどでしょう。
菱は、形が似ている植物の【ヒシの実/葉っぱ】が由来とされています。

その菱形を土器や着物に入れるために、文様化させたのが『菱文様』というわけです。ヒシは繁殖力が強いこともあって、菱文様には子孫繁栄や無病息災の意味が込められています。
現在でも礼装の着物や帯に見られるほか、木工品や漆器などに、幅広く用いられています。

菱文様の歴史はとても長く、縄文時代の土器にも刻まれているのだとか。平安時代には、貴族などの特別な人だけが身につけられる有職(ゆうそく)文様として、装束に取り入れられました(中でも、花菱・幸菱・三重襷は、 代表的な有職文様です)。
菱文様の意匠は他にもたくさんありますので、次の章で詳しく紹介します。
菱文様の種類
菱文様と言っても、色々な柄が存在します。
その数、なんと10種類以上!
今まで私が調べた和柄の中でも、飛びぬけてバリエーションが多く、驚いています。それだけ昔から身の回りにある和柄だといえるでしょう。
ここからは、菱文様の種類と意味を詳しくご説明します。
花菱(はなびし)

花で菱型を形作っている柄。基本的には、4枚の花びらで表現することが多いです。平安時代から、有識文様の1つとして、一部の人たちしか使うことができませんでした。そのため高貴・上品などの意味合いがあります。
四花菱(よつはなびし)

花菱を4つ集めて、より大きな一つの菱形にした柄が四花菱です。同じ色にしてしまうと、通常の花菱になってしまうため、4つの塊毎に色を変えましょう。その際、同系色を使うと、おしゃれで可愛らしい雰囲気に仕上がります。
幸菱(さいわいびし)

花菱や四花菱などをランダムに組み合わせた柄。古くは先間菱(さきあいびし)と呼ばれていましたが、近世、幸(さいわい)の字があてられました。多数の花菱が散りばめられたその美しい様子から、着物や帯の地紋に使われています。
三重襷(みえだすき)

三重線同士を交差させて、菱形を作っている和柄。斜めにかける襷が、名前の由来というわけですね。厳密に言うと、三重線と一本線を組み合わせて作られています。線は均一のこともあれば、太い線を織り交ぜて作るパターンもあります。
三重襷に武田菱(たけだびし)

4つの菱形で出来ている大きな菱形を武田菱と呼びます(武田家の家紋であることに由来)。この武田菱が、三重襷の中に入っている模様が『三重襷に武田菱』です。武田菱は武田家の家紋ですが、和柄として広まっており、誰でも使用することができます。
四菱(よつびし)

先に紹介した武田菱が規則的に並んでできた柄のこと。シンプルな和柄なので、業種業態を問わず、様々な場所で使われます。
入子菱(いれこびし)

菱形の中にさらに小さな菱が何重にも重なってできた模様。箱の中にさらに小さな箱を入れる『入れ子』に近しいことから、命名されました。中に入っている菱形の数や線の太さ、色などに決まりはありません。
松皮菱(まつかわびし)

菱形の上下に、さらに小さな菱形がくっついています。松の皮をはがした形に似ていることから、この名が付けられたそうです。一目見た時は菱形に見えませんが、これも立派な菱文様の仲間です。
若松菱(わかまつびし)

若松柄は、芽生えて間もない若い松を表現した和柄。将来性があることから、若い女性が着物を着る際の帯に使われます。写真のように、菱形が入っているものを若松菱と呼びます。菱には無病息災の意味がありますから、一層の繫栄を願った大変おめでたい文様です。
業平菱(なりひらびし)

先に紹介した三重襷に似ていますね。三重襷に、花弁のような十字が入るもののことを業平菱と呼びます。【業平菱は三重襷の一種】と思ってもらうと分かりやすいです。業平菱は平安時代の歌人・在原業平が、装束として好んで身に纏ったことが名前の由来だそうです。
井筒割菱(いづつわりびし)

井筒とは、井戸の周りを木や石などで囲んだもののこと。それを文様として表現したのが井筒割菱です。人々の生活に水は欠かせません。その水が沸く場所は神聖とされていることから、この文様には金運上昇、富貴繁栄、商売繁盛の意味が込められています。
亀甲花菱(きっこうはなびし)

吉祥文様である亀甲柄との組み合わせ。長寿の意味が強い亀甲柄と無病息災を願う花菱の組み合わせは、お店だけでなく家庭でも使われます。特に金婚式や長寿のお祝いに適した柄と言えます。
向い鶴菱(むかいつるびし)

翼を広げた鶴を菱形に模した文様。単に鶴菱と呼ぶこともあります。2羽の向かい合った鶴で表現することが多いですが、1羽の鶴が菱形を形成している柄も存在します。菱文は有職文様の一つですから、吉祥の鶴と合わせることで、より格式高い文様として使えるでしょう。
ここからさらに、他の文様との組み合わせがありますから、取り入れ方は無限大です。もしご紹介した以外にも菱文様をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。
菱文様をのれんに取り入れよう
子孫繁栄や無病息災を意味する菱文様。どこで使ってもOKですが、特にお勧めしたい場所は以下の通りです。
菱文様を取り入れるのにお勧めの場所
・結婚式のウェルカムのれん
・新築を祝うのれん
・エステや整骨院といった、体を整えるお店ののれん
・一般の家庭やお店の入り口に
「菱文様をのれんに取り入れたいけれど、どのようなデザインにすれば良いか分からない」という方も、ご安心ください!
オーダーのれんドットコムでは1,000種類以上のデザインサンプル(※)をご用意しています!
※デザインサンプルとは?
当サイトが用意しているデザインのひな型。お好みのデザインサンプルを基に、文字や書体、配色、レイアウトまで自由に変更できます。
菱文様を使ったデザインサンプルもありますので、その一部をご紹介します。

菱文様が入っていないサンプルに、足すこともできますのでご安心ください。
デザインサンプルはこちらから
https://www.order-noren.com/sample/
まとめ|菱文様の意味や歴史
本記事では、伝統的な和柄の一つである『菱文様』について、歴史やバリエーションを解説しました。
【病気知らずで安定した生活をおくりたい】
【沢山の子どもに囲まれた暮らしがしたい】
そんな願いと祈りを込めて、菱文様を取り入れたのれんを作りませんか?
オリジナルでのれんを作る時はぜひ、オーダーのれんドットコムにお任せくださいね。
デザインに関するお問い合わせや、この記事に関する質問などございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。



