矢絣(やがすり)|歴史からバリエーションまで詳しく解説

のれんによく使われる柄第13回矢絣 のれんのデザイン

オーダーのれんドットコムの嶋田です。のれんにお勧めの和柄をご紹介するシリーズ。

今回の和柄は『矢絣(やがすり)』です。

この記事を読めば、

・矢絣の成り立ち
・矢絣のバリエーション
・illustratorで矢絣を描く方法

が分かります。

本シリーズを書くたびに、身近にある和柄でも、知らないことばかりだなと気づかされます。矢絣の歴史や込められた意味を理解して、身の回りに取り入れていきましょう。

矢絣の意味と歴史

矢絣

この柄は矢絣(やがすり)として広く知られていますが、元々は矢羽・矢羽根(やばね)文様と呼ばれていました。弓矢についている羽を矢羽と言い、その形に似ていることから、名付けられたそう。

矢絣の基は矢羽文様から

矢羽文様は絣(かすり)織りという技法で表現していたことから、いつしか矢絣と呼ばれるようになり定着しました。

矢は武士にとって戦場を生き抜く大切な武具であるため、矢絣(矢羽文様)は武士の衣装や家紋によく用いられました。

江戸時代に入ると『一度放った矢は戻らない』ことから派生して、婚姻時の縁起物として矢絣の着物を持たせる風習が生まれます。

明治時代、一部の女学校で袴が通学服に制定されたことで、袴スタイルが女性の間で大人気となりました。この袴に合わせる着物として、矢絣が好まれたと言われています。

大正時代が舞台の人気漫画『はいからさんが通る』でも、主人公が矢絣の着物と海老茶色の袴を着用しています。

矢絣の着物と海老茶色の袴

現在でも、卒業式シーズンになると、矢絣の袴を身に纏った女子学生を数多く見かけます。ここには『卒業後、決して戻ってくることがないように』という願いが込められています。

元々は武士の文様として使われていた矢絣も、時代と共にその意味合いを徐々に変えてきたのですね。

矢絣のバリエーション

矢絣の基本は矢羽ですから、他の和柄ほど豊富なバリエーションはありません。しかしよくよく見ると、2種類の柄がありますので、先ずはそこからご紹介します。

羽の方向が全て同じ

オーソドックスな矢絣

最もベーシックな矢絣です。紫や赤1色で表すことが一般的です。羽根の向きが一方向のみなので、整った感じがしますね。

2行ずつ羽の向きが異なる

羽根の向きが違う矢絣

先ほどの矢絣と似ていますが、よ~く見てみてください。先ほどは羽が一方向だったのに対し、こちらは逆方向の羽もあります。ちなみにハイカラさんの羽織袴は、このタイプの矢絣です。

基本はこの2つなのですが、羽の色や大きさ(長さ)を変えることで、いかようにもアレンジできます。

2色で構成された矢絣

矢絣の羽根の色を変えたもの

オーソドックスな矢絣も、こうすると違った印象を持ちますね。色の組み合わせは無限大ですが、金色を入れると特に豪華な矢絣が作れます。

背景にグラデーションを付けた矢絣

グラデーションで出来ている矢絣

羽は同じ形の連なりですから、単調になりがちです。背景の色にグラデーションを付ければ、動きのある矢絣になります。

ランダムに色を付けた矢絣

羽根の部分が目立つ矢絣

羽根の色にグラデーションや複数の色を付けました。色を変えることで1つ1つの矢羽根が目立ち、立体感が生まれます。

あまり種類はない、、、と言いながらも色や大きさを変えると無限に矢絣のバリエーションがありますね。お店の雰囲気や外観に合わせて、かっこよく矢絣を取り入れましょう!

矢絣をイラストレーターで描いてみよう!

私の敬愛するバカリズムさんの持つならこう!にちなんだ『illustratorで書くならこう!』のコーナーです。

矢絣は単純な図形の連なりですので、illustratorで書くのは簡単です。効果をかけたり、様々な色を使って、あなただけの矢絣を書いてみましょう!

1.「多角形ツール」で長方形を書きます

矢絣を書く元の四角を書く

数値は任意ですが、ここでは幅=10mm、高さ=50mmと入力しました。

矢絣の羽根部分を作ります

2. その横に細長い長方形を1つ書き、コピーで増やす

矢絣の羽根部分を作ります

数値は任意ですが、ここでは幅=2mm、高さ=50mmと入力しました。

できた2つの長方形をコピーして右にコピーして増やしていきます。

矢羽根の基を複製します
矢絣のおおもとの完成

3. 青い四角の部分を選択し、ダイレクト選択ツールで下に引っ張ります

矢絣になるように羽根にします

羽根のような形になりました。角度に決まりはありませんので、好みの形になるまで引っ張ってください。ここでは10㎜垂直に下げました。

4. できた図形をグループ化、下へコピーし等間隔に並べる

矢絣を複製していきます

整列で等間隔に並べましょう

矢羽を複製します

5. 好きな色を付けて完成!

矢絣がillustratorで書けました

羽根を連ねていくと簡単に出来上がりましたね。この方法でなくても、書けますので色々試してみてください。

矢絣をのれんに取り入れよう

先に、結婚する際の縁起物として、矢絣の着物を持たせる風習があったと書きましたが、出戻らないという意味以外にも、縁起の良い柄として数々のシーンで使われてきました。
例えば、矢には魔よけの意味もあるため、お店の入口にもピッタリです♪

矢絣はどんな場所やシーンで使ってもOKですが、特にお勧めしたい場所は以下の通り。

矢絣を取り入れるのにお勧めの場所
・結婚式のウェルカムのれん
・新築の友人に贈るお祝いのれん
・飲食店の入口に飾るのれん
・着物屋に設置するのれん

「矢絣をのれんに取り入れたいけれど、どのようなデザインにすれば良いか分からない」という方も、ご安心ください!

オーダーのれんドットコムでは1,000種類以上のデザインサンプル(※)をご用意しています!

※デザインサンプルとは?
当サイトが用意しているデザインのひな型。お好みのデザインサンプルを基に、文字や書体、配色、レイアウトまで自由に変更できます。

矢絣を使ったデザインサンプルもありますので、その一部をご紹介します。

矢絣の柄を入れたのれんのデザインサンプル

矢絣が入っていないサンプルに、足すこともできますのでご安心ください。

デザインサンプルはこちらから
https://www.order-noren.com/sample/

まとめ|矢絣の意味や歴史

本記事では、伝統的な和柄の一つである『矢絣』について、歴史やバリエーションを解説しました。

・結婚する友人に縁起が良いのれんをプレゼントしたい
・親戚のお店が繁盛するようにのれんを贈りたい

そんな願いと祈りを込めて、矢絣を取り入れたのれんを作りませんか?

オリジナルでのれんを作る時はぜひ、オーダーのれんドットコムにお任せくださいね。

デザインに関するお問い合わせや、この記事に関する質問などございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

電話での相談はこちら
タイトルとURLをコピーしました