「のれんを作りたいけれど生地の種類がたくさんあって、何を基準に選べば良いのか分からない!」
そう思っているのは、あなただけではありません。
生地毎に見た目や質感に特徴があるため、どの生地を選ぶかによって、設置した時の雰囲気も変わります。そんな重要なものをweb上の写真だけで選ぶのは、確かにハードルが高いですよね?
そこで、『のれんの生地を決めかねている方のお役に立ちたい』と思い、本記事を執筆しています。
この記事を読めば、以下のことが分かります。
●それぞれの生地の特徴
●それぞれの生地について、向いていない場所やシーン
●生地の選び方
●当店の○○を利用すれば、もう迷わない
私たちは年間5,000枚以上の暖簾を製作しており、数々のご相談にも対応しています。これまでの知見を活かした内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
記事を書いた人

2005年にハクロマーク製作所へ入社。製造現場で7年、のぼり旗やのれんの製作に携わる。現在はオーダーのれんドットコムの店長として、お客様対応や問い合わせへの回答、在庫管理まで幅広い領域を担当。
生地の種類と特徴
世の中で使われているのれんの生地にはたくさんの種類がありますが、オーダーのれんドットコムでは8つの生地を推奨させていただいています。一つとして似た生地はなく、どれも個性的な生地ばかりなのですが、一つだけ共通していることがあります。
それは、素材がポリエステル100%である点。
と言っても、ご覧いただくと分かりますが、肌触りの良い綿のようなものもあれば、天然素材の麻のようなものもあり、言われるまで分からないほど。
なぜポリエステルにこだわるのかというと、鮮やかな発色・高いデザイン性・短納期を可能とする昇華転写捺染は、ポリエステル100%の生地でないとできないためです。
詳細はこちらをご覧下さい。
<関連記事>
なぜ「本染め」ではなく、「昇華転写捺染」なのか?
では、ここからは写真を交えながら、それぞれの生地の特徴を解説します。
バンテン


やはり暖簾と聞くと、和風のイメージをされる方が多いでしょう。昔ながらの綿生地に近い風合いを求める方には、こちらのバンテンがお勧めです。綿生地より柔らかいので扱いやすいです。
綿に近い質感ですが、和の店舗以外で使っても違和感がありません。その汎用性の高さこそ、バンテンの大きな特徴と言えます。実際8種類の中で、最もよく出ているのがバンテンです。暖簾を初めて作る方の中で「どうしても決めきれない」と悩んでいたら、バンテンを選びましょう。間違いはありません。
※こんな方には向かない
基本的にはどんな方にもお勧めできるのですが、強いて言えば真っ白の暖簾が作りたい方には向きません。生地自体がわずかにアイボリーがかっているからです。と言っても真っ白の布を横に並べない限りは分からない程度なので、そこまで気にする必要はありませんが、とにかく清潔感をという方は、別の生地が良いでしょう。
帆布(はんぷ)


帆布は柔道着やエコバッグに使われているため、名前くらいは聞かれたことがあると思います。それらは綿で作られていますが、その綿帆布に似せて開発した生地が、当店で使用するポリエステル帆布です。実際に触っても、その違いはほとんど分かりません。
当店が扱う生地の中で2番目に分厚いため、和風のしっかりとした素材で、丈夫なのれんを作りたいなら、帆布がお勧めです。
※こんな場所には向かない
お客様が通る場所に設置するなら、バンテンの方がお勧めです。帆布は生地がパリッとしていて固く、バンテンの方が手触りが良いからです。キッチンカーや展示会のブース装飾、水引のれんのように高い位置に付ける等、触れないところならば気にする必要はありません。
麻風スラブ


スラブというのは、糸の長さや太さが違うものを不規則に編み込んだもののこと。写真の通り、糸の色や太さが1本1本違うため、この世に二つと同じものはありません。
網目が大きく、透け感がありますので、麻の清涼感や高級感がお好みの方には、是非ともお勧めしたい生地です。
※こんな時には向かない
本麻のような風合いで、ざっくりとした粗い目が特徴ですが、その分細かい柄は再現しにくいです。細かい柄や小さな文字は、こぼれてしまうからです。また目が粗い分透けてしまうので、間仕切りとして使う暖簾には適していません。
【教えて!Q&A】
麻風スラブってどんな生地ですか?
麻風生平(きびら)


麻風スラブと同じく、麻系の生地。しかし大きく違うのは目が詰まっていることです。麻のような素材感・見た目で、絵柄の再現度を上げることができるのが麻風生平とお考えください。
「麻系の素材が良いけれど、文字が潰れるのは困る」とお思いなら、お勧めです。どちらかというと麻風スラブよりも、麻風生平の方がよく選ばれています。
※こんな方には向かない
目が詰まっていることもあり、麻に近いのは麻風スラブの方です。麻の透け感や清涼感を求めている方は麻風スラブの方がお勧めです。麻風生平と麻風スラブは、共に白色には染められませんので、ご注意ください。
【関連記事】
麻風スラブのライバル?麻風生平を紹介します
オニちりめん


ちりめん(縮緬)という言葉をお聞きになったことはありませんか?風呂敷などでよく使われます。「シボ」と呼ばれる、細かい凸凹の縮み皺(しわ)が特徴的な生地で、上品でしなやかな絹織物ですが、そのちりめんに似せてポリエステルで作った生地が、当社のオニちりめんです。
和の雰囲気だけでなく、高級感も併せ持っているため、和菓子屋さんでよく使われています。和風で、かつ少し変わった風合いの素材をお探しでしたら、オニちりめんがピッタリです!
※こんな時には向かない
もしデザインに写真が入っているなら、別の生地がお勧めです。というのも生地の表面がデコボコ(シボのことです))しているからです。印刷は可能ですが、鮮明に印刷したい場合は、エステル葛城や撥水クロスなど平滑性の高い生地にしましょう。また良くも悪くも和風感が強いので、外観が洋風のお店にはあまり合いません。
厚手スラブ


ぼってりとした肉厚の生地の上をランダムに紡ぎが走っています。この紡ぎこそ、厚手スラブ最大の特徴。紡ぎのお蔭でのれんに奥行が出て、立体感が生まれます。
他社ではあまり扱っていないため、差別化にももってこい。その重厚感と趣のある雰囲気が好評で、バンテンと一二を争う売れ筋生地です。他とは違った個性と高級感を併せ持った厚手スラブは、全てのお客様にお勧めです。
※こんな時に向かない
夏だけの期間限定店なら、厚手スラブ以外が良いでしょう。当店で最も厚手の生地なだけに、重厚感や圧迫感があります。涼しげな雰囲気を演出したいなら、麻風スラブがお勧めです。
【関連記事】
厚手スラブ~高級感あふれるのれんを作るなら~
撥水クロス


ツルっとした質感で、わずかに光沢があります。見た目は特に癖のない標準的な生地ですが、最大の特徴は予め撥水加工が施されていること。
通常、捺染後に撥水加工をする場合は、追加で費用がかかったり、余分に6営業日かかったりしますが、それらが必要ありません。それでいて水や汚れを弾くため、飲食店等で大変人気です。撥水加工がされた暖簾を出来るだけ早く欲しいという方は、間違いなく撥水クロスが良いでしょう。
また柄に小さめの文字が入っている場合もお勧めです。8種の生地の中で、文字の再現性は群を抜いているからです。のれんで小さな文字を一番綺麗に見せたいなら撥水クロスは一押しです!
※こんな方には向かない
生地はパリッとしており、ポリエステル感が強いです。綿の風合いは薄いので、和風の雰囲気を求めているなら、バンテンや厚手スラブの方が良いでしょう。なお、撥水クロスに防炎加工を施すことはできませんので、ご注意ください。
エステル葛城(かつらぎ)


見た目や質感は撥水クロスと似ていて、ツルっとしています。生地は柔らかく伸縮性に優れているため、シワになりにくいのも特徴です。
ラインナップの中では、最も安価に製作できる生地ですが、だからと言って決して安っぽかったり薄すぎたりしません。発色も良いです。いわゆるコスパの高い生地ですので、どうぞご安心ください。できるだけ金額を抑えたい方にお勧めしたいスタンダードな生地です。
※こんな時に向かない
良くも悪くも癖がないため、差別化には向いていません。他とは違った雰囲気を作りたいなら、表面に動きのある厚手スラブや麻風スラブがお勧めです。
のれん生地の選び方
ここまで、それぞれの特徴をご紹介してきましたが「実際どう選べば良いの?」と更に迷いが生じているかもしれません。そんな方のために、お勧めしている選び方を3つご紹介します。
お店の雰囲気(コンセプト)で決める
それぞれ不向きな場所や使い方を紹介してきましたが、一方で業種によって人気の生地が存在します。人気ということは、それだけ選ばれる理由がありますから、失敗しづらい選択ができるでしょう。
例)
寿司屋・料亭・旅館⇒『厚手スラブ』
飲食店⇒『撥水クロス』
これは300件以上の実績から調査した結果です。以下のQ&Aで詳しく解説していますので、ぜひご参考ください。
【関連Q&A】
のれんをオーダーしたいのですが、人気の生地は何ですか?
予算で決める
お店をオープンするとなると、何かとお金が掛かります。のれんは、店舗の完成間近に用意される方が多いので「あまりお金は掛けられない」という悩みも聞きます。
そこで価格で生地を決めるのも選択肢の一つです。
参考までに、製作費の一例をご紹介します。
| 生地\サイズ | 横1500×縦600mm | 横1800×縦1000mm |
|---|---|---|
エステル葛城 | 22,116円(税別) | 31,312円(税別) |
| バンテン/帆布 撥水クロス オニちりめん | 23,280円(税別) | 32,960円(税別) |
| 麻風スラブ 麻風生平 厚手スラブ | 24,444円(税別) | 34,608円(税別) |
※金額は予告なく変更となる場合がございます。
大きく変わるわけではありませんが、判断材料の一つとしては十分でしょう。
専用のお見積りフォームで、ご希望サイズを入力し、生地を選ぶと、自動で金額が表示されます。わざわざ問い合わせる必要はありませんので、お気軽にご利用ください。
\その場ですぐに金額がわかる/
目で見て触って決める
のれんは、お店が順調な時もそうでない時も、これから苦楽を共にしていく仲間です。そういう意味では、あなたが愛着を持てるかどうかも非常に重要な要素。そのため、シンプルに、好みや直感で選ぶのも良いでしょう。個人的にはこれが一番大切だと思っています。
しかし自分が気に入るかどうかは、実際に見てみないと分かりませんよね?
そこでオーダーのれんドットコムでは、8種類の生地を一冊に綴じた見本帳をご用意。当社のそれは、生地の端切れを単に綴ったものではなく、ご覧のように実際の生地に45色を染めた色見本帳にもなっていますので、生地だけでなく色も確認できます。つまり色指示にも使えるようになっていますので、思った色ではなかったということが避けられます。
安心してお任せいただきたいという想いから、無料でご提供しています。

手にとって見ていただくと、運命的な出会いがあるはずです。返却の必要はありませんので、どうぞお気軽にご請求ください。
\最短当日出荷!/
まとめ|暖簾の生地
本記事では、当社で扱うのれん生地の特徴と選び方をご紹介しました。お気に入りの生地は見つかりましたか?
のれんはこれから長くを共にするパートナーですから、生地選びには時間をかけて欲しいと思います。後悔を残さない為にも是非、生地見本帳をご利用ください。
ご注文前であっても、ご相談を受け付けております。「こんな場所で使うんだけど、どの生地が良い?」などなど、写真と共にお気軽にお問い合わせください。



