のれんの防炎加工について

のれんは防炎加工が
義務づけられているか?!

消防法(昭和23年法律第186号)では、
高層建築物、地下街等の建築物(防炎防火対象物)におけるカーテン等について
施設を利用する不特定多数の人々等を火災から守るという観点から
防炎性能を有するものを使用するよう義務付けています。

義務づけられている場所、施設は高層建築物、地下街以外では、
例えば、展示会場やショッピングモール、百貨店、劇場、映画館、演芸場、
カラオケボックス、旅館、ホテル、病院、老人施設などが含まれます。それから飲食店も。

参考サイト:日本防炎協会HP
  防炎防火対象物等
(防炎物品を使用しなければならないところ)
http://www.jfra.or.jp/member/pdf/buppin_pamphlet_etc.pdf

消防法で定められた防炎性能基準を満たしたものを「防炎物品」と言い
その対象はカーテンの他、布製ブラインド、暗幕、じゅうたん、展示用合板、どん帳
その他舞台において使用する幕、舞台において使用する大道具用の合板、工事用シート等があります。

そして、のれんもこの中に含まれます。つまり、のれんは、使用する場所によっては消防法で防炎加工が義務づけれている布製品なのです。

防炎物品は「防炎シール」などで表示が義務付けられています。

のれんの防炎加工とは?

のれんを含め普通の繊維製品には燃えやすい性質があり、
タバコやライター等の小さな火源に触れても着火しやすいため、火災の原因になります。

そこで、繊維のこうした燃えやすい性質を改良し、燃えにくくすることによって燃え広がらないようにするのが
防炎加工です。防炎加工をすると、燃えやすいものに着火しても、その部分が黒く焦げるだけで、燃え拡がりません。

先の「日本防炎協会」のサイトには下記のように記載されています。

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「防炎」は「不燃」とは異なり、あくまでも「燃えにくい」という性能を示す用語であり、繊維等が小さな火源に接しても容易に燃え上らず、もし着火しても 際限なく燃え広がらないことを意味しています。

「防炎とは、燃えにくい事象のこと。繊維などの可燃物の燃えやすい性質を改良して防炎性能を与えると、小さな火源(火だね:マッチ・ライター) を接しても炎が当たった部分が焦げるだけで容易に着火せず、 着火しても自己消火性(自ら延焼拡大を停止する性能)により、容易に燃え広がることはありません。こうした性能を「防炎性能」といいます。」

(「日本防炎協会」http://www.jfra.or.jp/index.htmlより引用)

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このような防炎性能つまり「燃え拡がらない、言い換えれば燃えにくい性質」を、
のれんや日除け暖簾にも付与することが場所によっては義務づけられており
当店では、水溶性の防炎剤に浸漬するやり方で行っています。

論より証拠。当店の防炎のれんは
本当に燃えにくいのか?!

防炎加工のやり方には浸漬するやり方、いわゆるドブ漬けとスプレーするやり方の2種類がございますが
当店ではドブ漬けする方法をとっています。
スプレーはムラになりやすいからです。

こちらの動画は、実際に防炎加工したのれんの燃焼実験です。
燃え広がらないどころか全く燃えないことが確認できます。
ぜひご覧下さい。

防炎シールについて

防炎物品には「防炎シール」などで表示が義務付けられています。
もちろん当店で防炎加工を施したのれんにもその証明として、標準で防炎シールをお付けいたします。
防炎シールの貼る位置は、裏面の右上が一般的です。

この防炎シールには消防庁への事業者登録番号と登録確認機関名「財団法人日本防炎協会」の文字が印刷されています。
防炎性能及び加工年月日を証明するものなので、使用中は絶対にはがしてはいけません。

なおターポリン系の生地は元々防炎素材なこともあり、標準では防炎シールは付きません。必要な場合は別途100円/枚でお付けできます。

どのくらい防炎効果は持つか、
その他注意点

防炎性能は一般に2年を限界としてその間徐々に効力が落ちていきます。
また一度洗濯をしますと防炎効果は一切なくなってしまいますので、くれぐれもご注意ください。
同様に、雨に濡れるたびに、徐々に効果は落ちていきます。
但し、いずれの場合も再防炎加工が出来ます。
大きなクリーニング屋さんでできるところもあります。

防炎加工は余分に1週間お時間がかかります。
ドブ漬けですので納品後に改めて防炎加工することも可能です。

また撥水加工と両方同時にはできません。どちらか一方だけになります。

防炎に関するよくいただくQ&A

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